“  クレイの旅は苦難の連続で、当初お供は犬のウッドのみ。だが、ウィナウを目指して<彼の地>を旅するうちに、クレイは仲間を得、家族を得る。タイトルにもなっている緑のヴェールは、かつてアーラがクレイに切り刻まれた顔を隠すために使っていたもの。自己中心的で傲慢だったクレイは、この巻でようやく他人への思いやりを示せるようになってきた。ヴェールは過去のクレイの罪の象徴となっていて、かつてアーラに執着したように、クレイは贖罪の想いに執着している。けれども最後にはようやくそれからも解放され、大切なものをおろそかにしていたことに気が付く。自分の執着や使命より他人から必要とされることを優先できるようになったことで、クレイは人を愛するということをようやく理解できたのだろう。アーラの許しはすでに必要としなかったに違いない。

posted : 12/17/2011 23:46

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